2022年11月20日日曜日

度量衡のための新・接頭語について


・Knuhsの書斎 から転載

── SI接頭語の覚え方


▼新聞の記事
 以前(2022-8-5) 朝日新聞の教育欄に“10の30乗 ルーキー「クエタ」”という記事が掲載された。読まれた方も多いと思う。数の桁を表す度量衡の単位(最近は“接頭語”と呼んでいる)として新しいものが近く追加されるそうで、その簡単な紹介記事であった。

 極端に大きな数、あるいは極端に小さな数を表現するには度量衡のための接頭語を使うと便利であることはよく知られている。私も仕事の関係で必要な知識であったから、以前からそのための接頭語については特別な関心を持っていた。

 私のホームページ上でもこのテーマを何回か取り上げている(*1)。新しい表現が正式に採用されれば、当然のことながら修正が必要になるだろうと思う。
【注】(*1)接頭語に関する記事
 (1)ソフトウェアと“K”── 計量単位について
   (初版 1995-10-23)1996-1-8 ソフトウェアの法則(39)
 (2)10進/2進・度量衡の接頭語 超極秘欄(19)
 (3)度量衡の単位 ── 度量衡の単位の覚え方
   2016-10-01 素歩人徒然(142)
 この接頭語の変化の歴史を振り返って見ると、最近の科学技術の劇的な進歩の様を実感することができる。教育の場で取り上げれば最高に意味のあるテーマになるだろうと兼ねてから関心を持っていた。
 特にコンピュータの分野では、“長さ”と“速さ”の値を表現する際に利用されてきた。たとえば、長さでは主メモリや外部記憶装置のメモリの大きさ(k, M, G, T....)を、速さでは、CPUの速さ、特定の命令の速さ(μ, n, p, )などでこれらの接頭語が利用されてきた。
 最近では2進数を扱う際にも必要となる接頭語が用意されているが、これはあまり普及してはいないようである。

 前述の新聞記事には、各接頭語が制定された時期を示す図が含まれているが、私の知っている制定年とは微妙に異なっているところがある。


図:SI接頭語の一覧
( 朝日新聞から引用 )

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